介護予防は65歳以上の高齢者を対象に要介護になることを未然に防ぐこと、もし要介護になってもそれ以上状態を悪化させないことを目標にしています。高齢化に伴う介護予防の取り組みは2006年の介護保険法の改正により、国の制度として実施されてきました。高齢者の健康的な自立生活を支えるためにはこのような取り組みは不可欠だといえるでしょう。

主な内容としては食生活を正しく管理して栄養面をサポートすること、体操やリハビリテーションにより体力や運動能力の低下を防ぐことがあります。また嚥下の指導や口内環境の向上、人とのコミュニケーションで心の充実を図ることなども高齢者の生活の質を保つには大切なことだといえます。

地域で受けられる介護予防サービスは要介護の前段階である要支援認定1~2の方を対象としています。まずは認地域包括支援センターに相談して認定を受け、その後ケアマネージャーに相談、個別のケアプランを作成してもらいましょう。それにより介護予防通所リハビリテーションの利用やデイサービスセンターへの通所が可能になります。

デイサービスセンターでは入浴や食事、排泄などの日常的なケアに加えて、体操や嚥下指導、レクリエーション等のサービスを受けることができます。一方、介護予防通所リハビリテーションは介護老人保健施設や地域の病院で理学療法士や作業療法士の指導の下、専門的なリハビリテーションを行うことができます。どちらも通所によるサービスなので家にこもりがちな高齢者の気分転換にもなり、老人性うつを予防し心の健康を保つ面でも大きなプラスになるでしょう。